NZ移住後の親問題
国にいる親のことではなく、NZ移住の際に一緒に連れてきた親たちについてです。
病院で働いていると、高齢の非英語圏出身の患者を見ます。中でも中国、インドが多いですが、他のアジア、東欧などの国出身もたまにいます。このような患者の特徴は、英語をあまり話せない、もしくは全く話せません。
英語を話せない高齢患者を受け持ったとき、コミュニケーションが取れないので本当に大変です。中国出身の患者なら漢字を書いて最低限のコミュニケーションを取ることができますが(例えば、痛、排便など)それ以外の言語だと、どうしていいのかわからない。たまにグーグル翻訳や通訳アプリを使って説明することもあるけれど、患者がどの程度理解しているのか疑問です。
50、60代なら理解力もあって大丈夫だけど、70代後半~の高齢になると認知に問題がある場合が多いので、椅子に座ってもらうだけでも一苦労です。椅子に座ってもらいたいとき、椅子をポンポン叩きながら「ここに座って!この椅子!」と言って座る動作をしたり、トイレを指してひたすら「トイレに行こう!トイレ!」と英語で言ったりしてます。患者は理解できない言語でいろいろ言われて、そりゃ更に混乱するでしょうね。
こちらとしては、認知機能に問題があって指示に従えないのか、それとも単にLanguage Barrierのせいなのか、そのアセスメントもできない。入院時に基本的な情報(アナムネ)を取ることもできません。
患者の家族が付き添っている場合もありますが、だいたいが配偶者で、こちらもまた英語が話せないことがほとんど。その子や孫になると英語が話せるので通訳を任せることがありますが、子や孫の多くは日中働いてて、病院に来るとしても夕方や夜のちょっとの時間や週末などで、平日の日中、一番忙しいときにはいません。
子や孫が来たときに必要最低限の言葉、例えばトイレ、シャワー、薬、痛い、だるい、飲みたい・食べたい、などを紙に書いてもらい、日中はそれを使って患者とコミュニケーションを取ったりしています。
同じ国出身のナースや医者がいれば通訳をお願いしたりしますが、常にいるわけでもない。中国やインドなんて言語が多いので、同じ国出身でも通じないときもある。ならばプロの通訳を呼べば?と思うかもしれませんが、通訳もタダではないので日常のケアのために通訳を使うなんてことはまずない。プロの通訳を使うのは、大きな検査や手術があって患者の同意などが必要なとき、退院時の細かいことなどを説明するときくらいです。でも、プロといってもいろいろで、通訳が医者の言うことを理解できなくて患者に伝わっておらず、後から「え!?」となることもあります(ダメだろ、その通訳者)。
これは医療従事者だけが苦労しているのではなく、患者も患者で自分の言いたいことが伝わらなくてイライラしてるだろうし、不安もあると思います。それは十分理解できますよね。
少し前ですが、英語を話せない患者が奥さんと2人で病室で泣いているのを見ました。その時、私は2人に声をかけて翻訳アプリを使ってどうしたのか聞いたのですが、スムーズにコミュニケーションが取れないって辛いな、と私も悲しくなりました。
英語が話せなくても、家族と同じ国出身者のコミュニティー内だけで生きているのなら問題はないだろうけど、入院とかになったときは本人も家族もしんどいと思います。英語を話せない親を連れて移住してくるのなら、こういうことも起こりうるという覚悟を親も子もしないといけませんね。
最近はビザの規定が変わったので親を連れてくるのは難しくなりましたが、それより前に子の永住権にのっかって移住してきた英語を話せない親はたくさんいるでしょう。こういう患者のためにも、患者と医療従事者間のコミュニケーションがもっとスムーズに取れるような対策があればいいなと思います。
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病院で働いていると、高齢の非英語圏出身の患者を見ます。中でも中国、インドが多いですが、他のアジア、東欧などの国出身もたまにいます。このような患者の特徴は、英語をあまり話せない、もしくは全く話せません。
英語を話せない高齢患者を受け持ったとき、コミュニケーションが取れないので本当に大変です。中国出身の患者なら漢字を書いて最低限のコミュニケーションを取ることができますが(例えば、痛、排便など)それ以外の言語だと、どうしていいのかわからない。たまにグーグル翻訳や通訳アプリを使って説明することもあるけれど、患者がどの程度理解しているのか疑問です。
50、60代なら理解力もあって大丈夫だけど、70代後半~の高齢になると認知に問題がある場合が多いので、椅子に座ってもらうだけでも一苦労です。椅子に座ってもらいたいとき、椅子をポンポン叩きながら「ここに座って!この椅子!」と言って座る動作をしたり、トイレを指してひたすら「トイレに行こう!トイレ!」と英語で言ったりしてます。患者は理解できない言語でいろいろ言われて、そりゃ更に混乱するでしょうね。
こちらとしては、認知機能に問題があって指示に従えないのか、それとも単にLanguage Barrierのせいなのか、そのアセスメントもできない。入院時に基本的な情報(アナムネ)を取ることもできません。
患者の家族が付き添っている場合もありますが、だいたいが配偶者で、こちらもまた英語が話せないことがほとんど。その子や孫になると英語が話せるので通訳を任せることがありますが、子や孫の多くは日中働いてて、病院に来るとしても夕方や夜のちょっとの時間や週末などで、平日の日中、一番忙しいときにはいません。
子や孫が来たときに必要最低限の言葉、例えばトイレ、シャワー、薬、痛い、だるい、飲みたい・食べたい、などを紙に書いてもらい、日中はそれを使って患者とコミュニケーションを取ったりしています。
同じ国出身のナースや医者がいれば通訳をお願いしたりしますが、常にいるわけでもない。中国やインドなんて言語が多いので、同じ国出身でも通じないときもある。ならばプロの通訳を呼べば?と思うかもしれませんが、通訳もタダではないので日常のケアのために通訳を使うなんてことはまずない。プロの通訳を使うのは、大きな検査や手術があって患者の同意などが必要なとき、退院時の細かいことなどを説明するときくらいです。でも、プロといってもいろいろで、通訳が医者の言うことを理解できなくて患者に伝わっておらず、後から「え!?」となることもあります(ダメだろ、その通訳者)。
これは医療従事者だけが苦労しているのではなく、患者も患者で自分の言いたいことが伝わらなくてイライラしてるだろうし、不安もあると思います。それは十分理解できますよね。
少し前ですが、英語を話せない患者が奥さんと2人で病室で泣いているのを見ました。その時、私は2人に声をかけて翻訳アプリを使ってどうしたのか聞いたのですが、スムーズにコミュニケーションが取れないって辛いな、と私も悲しくなりました。
英語が話せなくても、家族と同じ国出身者のコミュニティー内だけで生きているのなら問題はないだろうけど、入院とかになったときは本人も家族もしんどいと思います。英語を話せない親を連れて移住してくるのなら、こういうことも起こりうるという覚悟を親も子もしないといけませんね。
最近はビザの規定が変わったので親を連れてくるのは難しくなりましたが、それより前に子の永住権にのっかって移住してきた英語を話せない親はたくさんいるでしょう。こういう患者のためにも、患者と医療従事者間のコミュニケーションがもっとスムーズに取れるような対策があればいいなと思います。
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