苦手業務:電話での病状説明

日本の全部の病院がそうなのかはわかりませんが、私が都内で働いた全部の病院では、家族が病棟に電話をして患者の病状を聞くというのはダメでした。その理由は、電話をかけている人が本当に家族かどうか確認のしようがないから=患者情報が漏れてしまうかもしれないから。なので、家族が病院に来れない場合は、医者や師長が家族に電話をして病状説明をしてました。厳しいルールです。

でも、ここNZでは家族などが病棟に電話をしてきたら、担当のナースが患者の状態とかを説明するのが当たり前です。最初はビックリしましたが、みんなやってるので私も家族に電話で説明をします。

正直なところ、私は「なんでナースが病状説明までするんだ?」といまだに思うし、ややこしいことを聞かれるとよくわからないので「医者と話したいですか?」と家族に聞いて医者に電話を回します。でも、家族は医者からの細かい病状説明を聞きたいのではなく、患者は今日どんなだったか、検査結果はどうだったか等、軽いアップデートをしてもらいたいだけなことが多いようです。

患者には入院時に「誰にあなたのHealth informationを話してもいいか?」と聞くので、電話をかけてきた人全員に話せるというわけではありません。たまになんですが「〇〇には病状説明をしないでくれ」と具体的な名前を挙げてくる患者もいます。それは親族、隣人、友人だったりといろいろ。

先日、私の受持ち患者のパートナーが病棟に電話をしてきて患者の状態を聞いてきました。でも、残念なことに患者はパートナーに病状説明はしないでくれ、見舞いも断ってくれ、の状態。パートナーはそのことを知らない模様。一気に気が重くなる私。同僚にどうしよう?と聞いたら

「今はこちらからは何も話せない。患者が話せるときになったら患者から連絡するから、と伝えろ。」

と。それすら言うのも気が重いよ!と思いつつ、しどろもどろになりながら

「申し訳ないけど、患者から、あなたには病状説明をしないように言われているので話せません。患者が話せるようになったら患者から連絡します。」

と、どうにか伝えたけど、電話越しでパートナーが「はあ?」となってるのがわかる。パートナーは「なんでダメなんだ!」とかいろいろ言ってきたけど、私は同じことを繰り返して言うのみ。最終的にパートナーは怒り爆発したようで、私が話している途中で電話ガチャ切り。私も気分が悪くなったのでした。同僚にそれを言ったら「今はそれしかできないんだから仕方ないよ」と。

昔は電話が大嫌いだったけど、病棟で働いていると1日に何度も電話を取るので今はもう苦痛ではないです。でも、家族に病状を説明するのはまだ苦手というか好きじゃない。できることならやりたくない。しかし、病棟で働いている限り苦行は続く。

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